No.4 ロミュアル・ハズメ
「On the Road to Port-Novo ポルト・ノボへの路上で」 @誉田屋源兵衛 黒蔵
ロミュアル・ハズメは、アフリカペナン共和国に生まれ、写真を独学で身につけた表現者の一人だ。
彼の主なテーマは二つあり、一つはアフリカの内部に今尚漂うヒエラルキー、力関係や支配。二つ目は、伝統と文化に対する視線である。
会場は、ペナン共和国の日常風景を描写した大パノラマから始まる。そこには、近隣の産油国からオイルを密輸し、転売しながら生計をたてようとするペナンの人々のシンプルでたくましい日常や、雑多な風景が淡々と浮かび上がっていた。 日本人にとって溢れ過ぎたであろう日常のモノや道具、それでもまだ満たされない欲求の数々を考えずにはいられなかった。
ロミュアル・ハズメは、来日する前の京都のイメージを花が咲き乱れる美しい都市だと想像していた。ところがいざ京都に足を踏み入れると、ゴミの多い街の一つにしか映らず驚いたという。ゴミは全てを語る。日本人は、独自の文化を持ちながらも、西洋化が進み、せっかくの個性をないがしろにしていないだろうか、と言う率直な疑問も呈した展示になっていた。