整理整頓に比較的無頓着な私であるが、そもそも整理分類文化は禅とともに中国からやってきた!、、、のような話を世阿弥の講義で聞いたことがあり、私こそ生粋の島国育ちである!と安心しながら今日にいたる。そんな我が家には、読破を夢見る書籍があちらこちらにある。たまには分類でもしようかと手に取った本を、昨日は珍しくぺらぺらとめくり気分転換に読んでみると、文章もみずみずしくとても面白い本だった。
なぜ、こんなに読みやすい本を読まなかったのか不思議でならなかった。柔軟な発想力が魅力的で、美術館を研究者目線ではなく、来場者目線で作り上げたいと言う確固とした意志も頭が下がる。著者は人間的にも魅力的な人。
安村敏信著『美術館商売 美術なんて…と思う前に』、勉誠出版、2004年