およそ半年前から楽しみにしていた展示が間近に迫って来た。奈良国立博物館での特別展「快慶」。
快慶は、運慶と共に鎌倉時代を代表する仏師の一人。
運慶と共に慶派仏師で作り上げたとされる、東大寺、南大門の金剛力像は有名ではあるものの、快慶の遺作で最も多いのは、高さ90センチほどの阿弥陀如来立像だ。
運慶の力強い写実的な作品に比べ、快慶は何処となく繊細で理知的。衣文も形式的でありながら何処か優美。
その様式は、''安阿弥様''と呼ばれ、のちのちまで影響を与える。
ただ彼の晩年作に関しては、過度な装飾美に陥ってしまった部分があり、やや残念な面もあるものの、作品が美しいのは間違いない。
この鎌倉時代とは、仏像作りに於いて頂点とも言われている。
技術で超えられない何かがあるのかしら?
特別展は、今月の8日から。
桜も丁度満開な頃の奈良。