S |
M |
T |
W |
T |
F |
S |
|
|
|
|
|
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
28
|
カテゴリ
ライフログ
外部リンク
お気に入りブログ
以前の記事
検索
その他のジャンル
画像一覧
|
2015年 09月 25日
久しぶりの更新。 ティルマンス展示の最終日、もう一度展示を観ておこうと 国立国際美術館へ足を運んだ。 その前に、同時開催されていた地下3階「他人の時間 」展へ・・。 ここは、20名のアジア・オセアニア地域の作家が描くそれぞれの「他人」を介した世界への眼差し。
その中で、思わず個人的な趣味から、暫く心を奪われてしまった作品がある。 「名のない人 The Nameless」 ホー・ツーニェン (シンガポール) これは香港の俳優、トニー・レオンの出演映画作品を断片的につなぎ、第二次世界大戦中、多国のスパイとして生きたベトナム人”ライ・テック”の世界として、新しく命を宿らせた映像作品。 ”ライ・テック”は未だ多くの謎を残したスパイ。 重層的な音と映像は、彼の内面そのもののよう。場内をこだますることばは、淡々と流れながらも微妙な反響を起こし、私を深い沼へと誘う。無いはずの匂いがたちこめたかのような錯覚、眩暈。映像の断片は通り過ぎて行く儚い生?映像は彼の生きた証のようでもあり、俳優トニー・レオンの姿にも重なってくる。 自分を売り捨てて、どんな水にも合わせ生きるスパイ、”ライ・テック”。
私は泣きながら生まれてきた 青い空 広い大地 流れる黒い河
人間の中には二匹の動物が棲みついている 一匹は血液でできていて もう一匹は言葉でできている それが共存することはない
水の中の水・・・
彼の生き方は一見特殊なのかもしれないけれど、果たしてそうなのだろうか? 流れる黒い河は、今も世界中のあちこちにあり、私達も泣きながら生まれてきた。
こだまし合う劇中の言葉を反芻しながら何度も観てしまった。 久しぶりのザラッとした匂い。 トニー・レオンの繊細な視線は、やはり心打たれる。 「男たちの挽歌」「非情城市」「欲望の翼」「シクロ」「ブレノスアイレス」etc・・・ 懐かしかった。
ホー・ツー・ニェン 作品
|
|