先日、京都造形大学での
写真分離派展「日本」及びトークショーに足を運ぶ。
写真分離派のメンバー全員が揃った初のトークらしかった。
「震災からオリンピック」そして「ショックドクトリン」「麻痺と忘却」。
震災以降”今”のキーワードを踏まえつつ、写真そして展示と絡めていくお話。
今回は特に特別出品である
春日昌昭さんのことが気になった。
春日昌昭氏の作品はオリンピック前後の1963年~1965年の劇的に変わりゆく東京を撮影した作品。金村修さんが影響を受けた写真家の一人らしい。
写真はフォーマル風で、逆に「これを観よ!」系の写真ではない。
画角は水平で、空も地面も水平に撮りつつモダニスト風の雰囲気も醸しだしているのは、石元泰博氏仕込みの影響では?というお話だった。
写真もさることながら、春日氏の生き方も気になった。
春日氏は1965年の撮影以降大阪へ渡り、紙芝居屋へなってしまう。
何故東京から離れ、写真から離れ、そして紙芝居の世界へ?
東京から離れ一人何を思われたのだろう?
結果的に後年、母校でもある東京綜合写真専門学校へ講師として迎えられるものの、生涯は45年ほどで終えられる。
特に1968年以降の写真は少なく撮影済ネガも1000本分余りしか無いという。
春日氏自身、初期の作品は彼の人の好さが伺えるものも有ったらしい。
あっさりした執着心の少ない性格とお聞きし、人柄も惹かれた。
少しだけ
長船恒利氏の視線を思い出す。
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写真分離派 : 鈴木理策・鷹野隆大・松江泰治・清水穣・倉石信乃(企画)
特別出品 : 春日昌昭
写真分離派展 :京都造形大学 瓜生山キャンパス ギャルリ・オーブ
日程 :2014年05月23日(金)〜 2014年06月13日(金)
時間 :11:00 〜 18:00(休廊:5/25(日)、6/8(日))