あまりハヤチネのことばかり書くのもどうかと思いつつ(汗)・・・。
先日念願の早池峰神楽を鑑賞できた。
早池峰神楽はユネスコ無形文化遺産登録をされていて、早池峰山の麓神社で伝承されている神楽。
以前は早池峰の麓にある幾つかの神社にはそれぞれ神楽が存在していたらしいのけど、大飢饉等で舞い継がれることが困難になった所も多いよう。
現在、ユネスコ無形文化遺産登録の早池峰神楽と言えば、花巻の大迫地区の早池峰神社の「岳神楽」と大償神社の「大償神楽」の二つの総称のように言われている。
たまたまの花巻文化会館での公演があることを知り、「大償神楽」だけを鑑賞しようと思っていたのに、観た途端、あまりの感動に翌日公演の「岳神楽」も鑑賞する羽目になってしまった。
何が凄いかというと、まずダイナミックに着崩した独特の色彩感覚とデザインの衣装、コスチューム。
リズムは単調ながらも、舞いはしなやかでもあり時にハードで神楽というより舞踏のような感じのする演目もある。頭で考えた踊りの部分もあるのかもしれないけれど、もう少し常識や後からくっ付いてきた頭で考える知識を取り払ったような舞というか・・。
そしてちょっぴり艶もあり、時にユーモアもある。
おまけに一番やわらかく軽やかに舞っていた方は70代後半と言うから驚いた。まさに風姿花伝の世阿弥の境地?!!
老いても”花”の世界、本当にあるんだ・・と真剣に感動してしまった。
それにしてもあんなハードで優雅な独特の舞をしっかり伝承できている文化、と人々・・本当に凄らしい。
私自身、島根出身な訳で神楽といえば石見神楽のイメージしか無かった。
早池峰の神楽はもっとしなやかでエンターテイメント性がありながらも本能で舞っているような雰囲気もある。
迫力もあり引き込まれやすいので普通に地元の人が大勢観に来ていて大衆芸能風でもある。
舞を決める場所がカチッと決ると歌舞伎並みの掛け声かかるし、熱いし。
岩手の人受け継がれてきた本当に素敵な一面を堪能する事が出来た。
恥ずかしながらすっかり早池峰神楽にはまってしまった。(苦笑)
もともと神楽自体感染呪術でもあり、その拍子は神を動かし多数の見物衆を狂わす力があり(恍惚の境地)、その中で神によって多数の願いを叶えられる・・と何かの本に書いてあった。
花巻等に行かれる場合、お勧めです。
3.11前でテレビなど重く悲しい現地の報道が多い日々。
それだけではない、独特でありながら、強く心を突き動かされる物凄い文化(人)がある。
早池峰神楽